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撮影のときは、なるべく頭の中で編集作業をしてから撮影に取り掛かります。なぜなら、編集する機械が無いからです。女の子たちには着替えや心の準備をする時間が必要なので、その間はカメラの電源をオフにして、その間にいらない部分なんかをカットしてまた途中から撮影に入り、撮りながらの編集作業で作品化してます。まだ、販売ルートが少ないので、風船フェチやディドの掲示板なんかに掲載して顧客を集めてます。思つた以上にさういふところからの注文が来て、女の子たちに支払ったギャランティーはすでに回収できました。ただ、高額なカメラを事前に購入してますので、その分の原価償却が達成されていません。
 フェチといつても、風船に限っただけでもいろんなニーズがあって、16インチの風船を膨らまして割ったり、噛んで割ったり、顔風船を割ったり、トイザラスで売つてる何とかといふ風船を使つて遊んで欲しいとか、風船の中に入つて欲しいなどなど、フェチの意見はわがままです。拙者などはドンキで安価な風船とロケット型の風船を買つてきて、適当に膨らます時の苦しさうな表情を撮影したり、風船を男性に見立てて風船だっこをしてもらつたり、パンティーの中にロケット風船を入れて勃起した感じにして演出してみたりしてます。こないだのまちゅりちゃんの時は自前でビキニを持つて来てくれたので、ビキニのお尻アップで風船割りのシーンを撮影してたら、撮影してる拙者の方が萌えてきたりなんかしてたいへんでした。何しろビキニで風船を割るのは非常にエロくつて、割るときにお尻をグラインドさせるんだけど、これが正にセックスの腰フリポーズと符号して、買つたお客さんはあのシーンで何べんもイッてるはずですね。黄金咲さんの時もあんなシーンを撮つておけばよかつたと後悔してます。
 だいたい、風船フェチなんていつても、拙者なんかは心のどこかで小馬鹿にしているところがあつて、そんなことに薀蓄垂れるンぢやねーよ、くらゐに思つてますが、商売にしている以上そんなことも云つてはいられません。風船にトラウマを抱へる幼児性退行現象の人人にすこしでも欲求を満たしてもらひ、セラピスト的な役回りが拙者にもあることを痛感いたしております。
 DID系作品も好評のやうで、早速注文が来てますが、これからはそつちでも稼いでいけるかもしれません。出演女優の方々、ギャラが少なくて申し訳ないけど、売れっ子になつたらきつとギャラを倍増しますンで懲りずに付いて来て下さい。これが拙者の天職になるやもしれませんので。


と、ここまでが2006年。

はて、ディドとは何か? 当時は知っていたのだろうが、今読んでみるとたぶん口枷系のことのように思う。

口枷と云えば、この後黄金咲さんで「セーラー服とクロロホルム」と「右翼イベントで猿轡をされ亀甲縛りにされ放置プレイされる美女」の二本を撮影した。あくまで私の指向であるが、別に口枷には興味はない。

私の撮影方法は後に変遷し、一回の撮影で1,75本撮る、というのが本寸法になる。これは、一本(50分)と0,5本(25分)、そして0,25本(約十分)となる。だから次の撮影でも二時間のホテルの休憩時間内で同じようにするので、三回目にトータル5本と30分の計算になる。

けっこう面倒くさいな。

つまり「風船膨らまし割り」一本。「風船お尻割り」を半分。「足裏モノ」を3分の1撮影することになる。

さらに、使っていない遊んでいたビデオカメラもあったので、固定して「別アングル編」というかたちでも店に出荷していた。

ただ、この頃はまだ「風船モノ」にも慣れていなかったので、モデルひとりに対して一本の路線だった。今考えるとちょっとぜいたくな撮影だったなぁ。